momijiさん (9f0xaqpt)2025/5/15 21:29 (No.1441903)削除2軒の家と3つ以上のミッションの大混乱の中、どこに襟付きの夏の下着があってどこに紐があって、どこに帯があって9時半に会場について1万3千円払うのに、財布を円座に置き忘れたので途中で銀行によって一時預金を引き出して、みたいな状態で受けたアウトリーチは、意外に心温まる物であった。話の内容は千利休を武士階級と規定して話を整理しているので、いわば武士公務員論の立場に立つウチと足並みが揃う見解であったし、したがって今日の歴史観としても将来性がありそうで、次々回の和住(いずみ)氏による千家の歴史についての講話も期待が持てそうである。本日の挨拶と講義をした大宗匠は102歳なので、本当は今日は葵祭で彼は上賀茂神社の役員のエライヒトもやっているからそちらに出席しなければいけないのにこちらの講義(アスニー館長である彼の発案として去年から始めたアウトリーチ)に出てくれたのは、私を初め受講者はもちろん嬉しいし、彼の体にとってもいいことだと思う(上賀茂さん、ありがとうございます)。講師は機嫌良く、受講者は40人ほどで温和しく、茶道体験は慣れた業体(ぎょうてい。裏千家の役職)の先生の指導で要領よく進んで快適だった。
大宗匠は、パパも生きていたらあれくらいだ。ちょうど何かずっと前から知っているご近所か学校関係の知り合いのご老人のお話を聞いているようなデジャヴな感じで、懐かしかった。彼も大学から行かされた海軍で下士官で、特攻隊なのに上官の命令で生かされて、アメリカの銃社会と「機関砲(狙いも付けないで人殺しのために撃ちまくる機関銃)」は嫌いであるようだった。
今日の私の着物は薄い小豆色の小紋(去年同窓会に着ていった中柄の麻の葉のバリエーション)の単衣だったが、おそばの女性のひとりが私の帯(裏と手先が銀の、つづれの鳥獣戯画の柄。鳥獣戯画の柄はパパが好きだった。)を褒めてくれた。着物で行って良かった。
御菓子は塩芳軒の藤花で、薄紫と白と黄色のそぼろのなかに黄緑色の餡が入っていてきれいで美味しかった。お茶はウチがいつも飲んでいるのより少し鋭い味だった。床は大宗匠100歳の「無事是安穏」お花は源平卯木と、珍しい黒のロウバイだった。香合が唐物の塗りの蝶でよかった。棗は双鶴に扇の柄の金沢の蒔絵の平棗で新しい物。