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momijiさん (8ewdpptg)2024/8/23 22:30削除熊野速玉神社の神宝について、本職の調査担当者が喋ったのでうちの知識が増えた。足利義満が企画したらしく、12の神格をピラミッド型に整理して、トップの神様には天皇が寄進するということにする。
後、それぞれの階層に合わせて寄進者を割り当て、宝物は同デザインで順番に品質にランクを付ける。
目録も一部保存されているようで、1000店を超える国宝というのは圧巻である。
私は漆芸についてけっこう詳しいつもりでいるのだが、この時代にはもっとも金銀の消費量が多いのは「沃懸銀螺」で次が「厚梨地銀螺」とかいわれると、そういう目で塗りの技術を分類したことがなかったのでちょっとだけ新鮮だった。意味ある分類であり、工業生産の基礎の基礎である。しかし美意識とは一応関係ないので、私は少し眠かった。私は螺鈿がすごく好きなのである。勿論銀螺(私の習った用語では銀の金貝)だって好きだ。でも、貝は材料費が安いからランクが下だといわれると、やはり鼻白む。そういうコンセプトで作ってあるから、熊野速玉神宝はきちんと素晴らしく作ってあるが美しくはない。これは実は私は1990年代に発見された中国の法門寺の地下埋蔵宝物で経験済みである。法門寺の場合は銀製品の量目だけあるようだが仕事がものすごく雑である。
見ていると気分が悪くなってくる宝物というのはあるのだ。
為政者の提示する社会モデルとしての神社奉納宝物という意義がある宝物である。
一部はすでに目録(写本)の段階から改竄され盗まれて無くなっているようである。最近でははGHQにやられている。
近鉄に乗った段階ではちびぬい達は嬉しそうだったのに、会場が全く冷房が効いていなくてちびぬい達は可哀想だった。今度またもっと良いところに一緒に行こうね。